COLUMNコラム
2025.09.01
2025.09.02
成人式に女性はスーツやドレスで出て大丈夫?メリットや浮かないコーデを解説

成人式の服装と言えば振袖が定番ですが、最近ではスーツやドレスで出席する女性も見られます。動きやすさや費用面でのメリットを重視したいと考える方にとって、スーツやドレスは現実的で有効な選択肢です。
当記事では、スーツやドレスを選ぶ際のメリットとデメリット、成人式の場にふさわしい着こなしのポイントについて解説します。スーツやドレスで成人式に出席しようと考えている方は、自分らしく納得のいくスタイルで成人式を迎えるために、ぜひ当記事を参考にしてください。
成人式で振袖ではなくスーツを選んでも大丈夫?

成人式では振袖を着る方が多数派ではありますが、スーツを選んでもまったく問題はありません。振袖を選ぶ方が多いのは、振袖が未婚女性の第一礼装であり、長い袖には「厄を払い、身を清める」という意味が込められ、縁起のよい正装とされているためです。また、振袖は着用の機会が少なく、「この機会に振袖姿を楽しみたい」「記念写真を残したい」「家族に喜んでもらいたい」といった理由で選ばれることも多くあります。
とは言え、成人式の服装に明確なルールはなく、振袖でなければならない決まりはありません。近年では、ワンピースやフォーマルドレス、スーツで出席する方も一定数見られます。
成人式は新たな門出を祝うフォーマルな場であるため、どの服装であっても清潔感と品位を重視することが大切です。
女性が成人式にスーツを着るメリット

成人式でスーツの着用を選ぶと、費用の負担が少なく、動きやすさや着回し力の高さなど、多くのメリットがあります。「自分らしいスタイルで参加したい」「負担なく成人式に出席したい」と考える方にとって、スーツはおすすめの選択肢の1つです。
ここでは、スーツを選ぶことで得られるメリットを4つ紹介します。
振袖と比べて費用がかからない
成人式で振袖を選ぶ場合、購入・レンタルにかかわらずさまざまな費用がかかります。振袖本体に加えて帯や草履、バッグ、ショールなどの和装小物の準備、またヘアセットや着付けも必要です。
一方、スーツは比較的リーズナブルに入手でき、すでに手元にある場合は新たな出費も抑えられます。費用を抑えつつ品のある装いが実現できるのは、スーツならではの魅力です。特に経済的な理由で振袖を選びづらい方にとって、スーツは現実的な選択になるでしょう。
成人式の後も使える
振袖は成人式以外で着用する機会が限られており、その後は保管や管理に手間がかかります。それに対してスーツは汎用性が高く、成人式後も就職活動や入学式、結婚式の参列、フォーマルなパーティーなど幅広い場面で活用できます。上下別に着回しができるセットアップタイプを選べば、より長期的に使えるアイテムとなるでしょう。
スーツはコーディネート次第で印象を変えられるので、1着で複数のシーンに対応できる点もメリットです。
動きやすい
振袖は歩幅が制限されやすく、座る・立つといった動作にも気を配る必要があります。特に寒い季節の屋外移動や、混雑する会場では身動きが取りにくいと感じる方もいるでしょう。
スーツはパンツでもスカートでも動きやすく、慣れた靴を合わせれば長時間の移動や立ちっぱなしの場面でも振袖より疲れにくくなります。動きやすさを重視する方や、式典後の予定が詰まっている方は、スーツの着用を検討してもよいでしょう。
着付けに時間がかからない
振袖は着付けやヘアメイクに時間がかかるため、式典当日は早朝から準備を始める必要がありますが、スーツは着付けが不要で、自宅での短時間の支度で済ませられます。忙しい方や準備にかける時間を最小限にしたい方には特におすすめです。髪型やメイクをシンプルにまとめれば、より効率よく当日の準備を進められるでしょう。
女性が成人式にスーツを着るデメリット
スーツには費用面や実用性など多くの利点がありますが、成人式という場ではデメリットを感じる場面もあるかもしれません。ここでは、スーツならではの注意点について詳しく解説します。
周囲と比べて浮くと感じる人もいる
成人式では多数の女性が振袖を着用しており、スーツを選ぶ女性は少数派です。そのため、会場内でスーツ姿が目立ち、「自分だけ浮いてしまっているのでは」と感じる方もいます。特に、友人や同級生との記念写真で振袖姿に囲まれた場合、疎外感や後悔を覚えることもあるでしょう。
スーツはフォーマルで、成人式にふさわしい装いではありますが、周囲の雰囲気に気持ちが揺らぐ可能性がある点は理解しておきましょう。
地味な印象を与えやすい
振袖は華やかな色合いや装飾が特徴で、一目で特別な場の装いだと分かる存在感があります。一方で、スーツは黒やネイビー、グレーといった落ち着いた色合いが多く、どうしても地味な印象になってしまいます。
特に成人式という「ハレの日」においては、スーツ姿が控えめに映り、周囲の華やかな振袖と比べて物足りなく見えることもあります。特別感を演出したい場合は、光沢のある素材や明るめのカラー、華やかな小物を取り入れるなどの工夫を行いましょう。
振袖よりコーディネートが難しい
スーツはシンプルな構造ゆえ、コーディネート次第で印象が大きく変わります。
振袖は帯や髪飾りなどが一式セットになっていることが多く、統一感のある華やかな装いが完成しやすいのに対し、スーツではインナー、アクセサリー、バッグ、靴などを自分で選び、全体のバランスを整える必要があります。選び方を誤ると、式典にふさわしい装いから外れてしまう可能性があるため、注意しましょう。
特に華やかさを求める場合は、色味や素材、デザインの組み合わせに工夫を凝らすことが大切です。
女性が成人式でスーツを着こなすためのポイント
スーツで成人式に参加する場合でも、華やかさやフォーマル感を意識した着こなしを工夫することで、場にふさわしい印象を演出できます。ポイントは、色・シルエット・小物の3点に注目することです。
スーツの色は暗めよりも明るめを選ぶと、全体の印象が華やかになります。白、ライトグレー、ベージュなどの明るいトーンの無地スーツは、軽やかでお祝いの場に適しています。淡いパステルカラーや、チェック柄なども個性を出しやすく、明るく社交的な印象を与えられます。
スーツ選びでは、体型に合ったサイズのスーツを着用することも大切です。特に既製品では、肩幅やウエスト、ヒップのフィット感に違和感が出るものもあるので、自分の体型に合わせたオーダースーツを用意してもよいでしょう。スーツを着たときに美しいシルエットになり、立ち姿も一層洗練された印象になります。
全体のコーデをまとめるときは、アクセサリーや小物を活用し、リボン付きブラウスやフリルのあるデザインを選ぶのもおすすめです。
成人式を自分らしいスタイルで迎えるために、細部にまでこだわった着こなしを心がけましょう。
まとめ
スーツで成人式に出席するスタイルは、年々広がりを見せています。振袖に比べて費用や準備の手間を抑えられる上、卒業式や就職活動といった他のフォーマルな場でも活用できる点はスーツ着用の大きなメリットです。
一方で、華やかな振袖が主流の会場では、周囲とのギャップを感じる場面もあるかもしれません。特別な日らしさを演出したい場合には、明るめの色や個性的な小物で華やかさを加える工夫も有効です。また、「やはり振袖を着たい」と感じた方は、レンタルやママ振袖であれば費用を抑えて振袖を着用することも可能です。
成人式は一生に1度の大切な式典です。自分の価値観を大切にしたスタイルで臨むことで、納得のいく一日を過ごせるでしょう。
この記事を書いた人

デザイナー 徳井愛子
現デザイナー職に就く前は、きものやまと店舗スタッフとして、多くのお客様のハレの日のお手伝いをして参りました。ふりそで選びは勿論、サポートに至るまで、これまでの豊富な経験をベースに、お客様に寄り添い、お役に立つ情報をお届けいたします。
監修者

きものやまとデザイン部
創業109年のきもの専門店「きものやまと」。さんちと共に、文化と伝統を受け継ぎ、新しい暮らしに寄り添う、きものやまとのオリジナル着物を創作・ご提案しています。お客様の日々とハレの日を彩る振袖がいい出会いとなるよう、心を込めてお手伝いいたします。